PROJECT

佐賀の食材を世界へ
丸秀醤油株式会社・秀島健介社長/川原食品株式会社・川原啓秀社長

県内で唯一伝統的な天然醸造を守り、醤油づくりを続けている「丸秀醤油」。そして、魚介類の酒粕漬けに使っていた技術を生かし、名産の柚子こしょうを50年以上にわたり生産してきた「川原食品」。展示会では、佐賀県産の食材を使って開発された2種類のソースが登場しました。開発を担当した丸秀醤油株式会社・秀島健介社長と川原食品株式会社・川原啓秀社長に、ポイントをインタビューしました。

チームなら「足し算」ではなく「掛け算」になる

川原食品株式会社

代表取締役 川原啓秀 社長

東京に行った際に、レシピ開発担当の山崎史雄シェフが営むレストラン「BOND」へ足を運び、数々の料理に心を動かされました。また、山崎シェフには工場見学へもお越しいただき、互いのものづくりを知った上で制作に入ることができました。

制作にあたり、まずは山崎シェフからのジェノベーゼのレシピをご提案いただきました。佐賀の食材を多く使いたかったので、それから何度も試作と意見交換を重ねて細かな調整を進めました。互いのものづくりへの真摯な想いが交わった結果、商品化に向けた自信作が完成したと感じています。

チームで集まると、一社単独ではできないことが実現できます。それぞれの分野のプロフェッショナルが集まると、「足す」のではなく「掛ける」ように相乗効果を生みます。丸秀醤油の秀島社長とは旧知の仲で商品の良さは知っていたので、今回は良い機会でした。いつかレグナテックさんと鍋島段通さんが製作したテーブルで、私たちのソースを使った食事が味わえたら素敵ですね。

「佐賀柚子こしょうジェノベーゼ」

自然農法で育てられた柚子から生まれた、川原食品の「生柚子こしょう」。スーパーフードのキヌアと自然塩のみで作られた丸秀醤油の「キヌア醤油」。良質な産地として知られる川副町から届く、三福海苔の「香味干し」。これらの和食材を、イタリアンのジェノベーゼ仕立てに仕上げました。

香り高い柚子やバジル、大葉(シソ)、ごまなど個性的な薬味も入っているので、香り・コク・旨みのすべてを楽しむことができます。パスタだけでなく、そうめんやパンなど、和洋のジャンルを越えて幅広い料理に少量でも香り、旨み、塩味が効くので、刺身やカルパッチョ、寿司と合わせるのもおすすめです。

地元でとれた素材が輝くように

丸秀醤油株式会社

代表 秀島健介 さん

川原社長と同じく、商品開発は東京の「Bond」の山崎史雄シェフとの共同作業でした。シェフが作った試作品を佐賀へ送っていただき、私たちが味見してフィードバックする。このやりとりを何度も繰り返し、10数種類もの候補の中からレシピを絞り、最終的にプロダクトを完成させました。

プロダクトとして販売するには、原材料の仕入れやコストとの兼ね合い、賞味期限など、流通のために必要な条件を考慮する必要があります。特に、輸出の際は水産物を含むと手続きが煩雑になるため、そうした観点から開発を進めることも今回のポイントでした。クリアすべき課題はまだたくさんありますが、おもしろそうな方向が少し見えてきたかなと感じています。

打ち出したい佐賀の素材が脇役にならないように、味を引き立たせるためのレシピを追求しました。「柚子こしょう」と「キムチ」という異なる辛味の刺激を楽しみながら、李荘窯さんのグラスで「天山」をゆっくりと味わっていただけると思います。

「佐賀マリネソース 柚子こしょう&キムチ」

和食で用いられる柚子こしょうと、韓国を代表する惣菜・キムチ。一見すると意外な組み合わせが印象的な一品です。佐賀の食材の魅力を引き出すために、なるべく添加物を使わず、シンプルで体にいい味に仕上げました。キュウリやたこと合わせると、お酒のおつまみにぴったりです。